山歩きには、登山、ハイキング、トレッキングなど、さまざまな呼び方がありますが、厳密な定義や違いはありません。したがって、どのスタイルに該当するかは主観的な要素も大きく関わってきます。
たとえば、Aさん、Bさん、Cさんの3人が高尾山に一緒に行き、同じルートを歩いたとします。それぞれが翌日に以下のように話していても、誰かが間違っているわけではありません。
A「昨日、高尾山に登山に行った」
B「昨日、高尾山にトレッキングに行った」
C「昨日、高尾山にハイキングに行った」
ただし、一般的な感覚ではハイキング→トレッキング→登山の順で歩行レベルが上がっていくことが多く、使い分けられています。以下ではそれぞれのスタイルの特徴を紹介します。
ハイキング:
– なだらかな山道を気軽に歩き、自然を楽しむことを指します。
– ハイキングコースは木道や整備された道が多く、歩きやすいです。
– 尾瀬などはハイキングのイメージしやすい場所です。比較的レベルの低い山歩きで、植物や動物を観察しながら楽しむことができます。
– また、下山が中心の山歩きにもハイキングという言葉が使われることがあります。
トレッキング:
– 山頂を目指すことにこだわらず、山歩きをするスタイルを指します。
– 歩行時間や日数、標高差などに関係なく使われる汎用的な言葉です。
– 山頂を通過することや、登山よりも少しレベルの低い「軽登山」というニュアンスで使われることもあります。
– 海外では、長距離を歩くことを意味する場合もあります。ネパールやニュージーランドなどではトレッキングのメッカとなっています。
登山:
– 山頂を目指して登ることを指します。
– 他の2つに比べて歩行レベルが高く、経験者向けのスタイルです。
– 富士山が代表的な登山のイメージです。登山には明確なゴールがあり、達成感を味わうことができます。
– 手を使って登ったり、専門的な装備を利用して登る場合も、登山と言えます。
以上がそれぞれのスタイルの特徴ですが、一般的な感覚に基づいています。ただし、個人の主観によっても解釈が異なることを覚えておいてください。
「登山」「ハイキング」「トレッキング」の違いについて